三六五+二の献立。凍み豆腐/蓮根から甘酒まで、日本語と英語で並ぶ
その日の献立。三六五+二

コース

01

凍み豆腐/蓮根/馬/信州サーモン/味噌

一枚板の上に、パンをくり抜いた器と匙と小さなガラス。蓮根のチップを立てる

板の上に、パンをくり抜いた器と匙と小さなガラス。馬肉にごま油と紫蘇、信州サーモンにクスクスと味噌、凍み豆腐に竹炭のパン粉とアンチョビ、蓮根のチップ、醤油麹の餅。

酒に合う濃さ。素材も良い。

02

人参/蕪/トマト/ラディッシュ/スティックセニョール

白い皿に葉野菜を高く盛り、黒ニンニクの点と緑のオイルを引く

蕪にディル、ラディッシュのおひたし、人参のグラッセ、スティックセニョール。黒ニンニクを点で置いて、緑のオイルを引く。

新鮮でシャキシャキ。かなり美味しい。メイン級。

03

鹿

食材鹿玉ねぎ

産地鹿松本 美ヶ原高原

朴葉の上に、薪火で焼いた鹿の串が2本。レモンを2切れ添える

美ヶ原高原の鹿を串に刺して薪火で焼き、玉ねぎとニンニクのBBQ。朴葉に載せてレモンを添える。

美味い。鹿らしさはない。柔らかくて、味の濃さもちょうどいい。

04

原木椎茸/舞茸/里芋

朱の椀に澄んだ濃い汁。きのこと春菊が浮かぶ

猪のラードで炊いた汁。原木椎茸と舞茸、里芋。春菊を浮かべる。

きのこと草のうまさ。里芋は塩っけがあって柔らかく、美味しい。

05

佐久鯉

食材佐久鯉

産地佐久鯉長野 佐久

金彩の鉢に、揚げた佐久鯉が一切れ。青いソースを2つ添える

5日熟成させた佐久鯉を揚げて、下に醤油。金彩の鉢に、青いソースを添えて。

胸の唐揚げのような柔らかさと、醤油。

06

安曇野放牧豚

食材安曇野放牧豚わさび菜茄子

産地安曇野放牧豚長野 安曇野

黒い皿に放牧豚を2切れ。わさびと茄子のピューレ、黄色い茎

りんごとすいかを食べて育つ安曇野の放牧豚。わさび菜の茎と、茄子のピューレ。

柔らかく、豚の旨みがある。

07

蕎麦/真田丸

ざらついた器のそば粥に、ほぐした鶏と紫の花

そば粥に、真田丸の身をほぐして載せる。紫の花を散らす。

やさしい味。酒のあとの、人休め。

08

甘酒

黒い器に、カカオニブを散らした飴のチュイルを立てた一皿

酒粕の一皿。ココアの生地に、カカオニブと生姜を散らした飴のチュイルを立てる。

まとめ

浅間温泉の松本十帖、薪火のダイニング三六五+二で11月7日の夜。凍み豆腐と馬と信州サーモンの板から、地野菜、美ヶ原高原の鹿、猪のラードで炊いたきのこ、佐久鯉、安曇野の放牧豚、真田丸のそば粥、最後に酒粕の一皿まで。

良かったのは野菜。蕪にディル、ラディッシュのおひたし、人参のグラッセ、スティックセニョール。新鮮でシャキシャキで、かなり美味しい。メイン級だった。鹿も美味い。鹿らしさはないが、柔らかくて、味の濃さもちょうどいい。里芋の塩っけと柔らかさも良かった。

それでも、通してみると良くなかった。皿ごとに素材は良いのに、一晩の流れとして残るものが薄い。

ペアリングもあまり良くなかった。7杯出てくる。

信州発酵研究所のハードサイダーの茶色い瓶
信州発酵研究所のハードサイダー
Cyclo Vineyards、Pursuit のソーヴィニヨン・ブラン樽 2022 のボトル
Cyclo Vineyards、Pursuit のソーヴィニヨン・ブラン樽 2022
赤いラベルに Table Wine 2023 と書かれたボトル
Table Wine 2023
野沢温泉蒸留所の AUTUMN GIN のボトル
野沢温泉蒸留所の AUTUMN GIN
龍水泉、美山錦 2024 の白いラベルの一升瓶
龍水泉、美山錦 2024
Abbey's Vines のピノ・ノワール 2022 のボトルと赤いグラス
Abbey's Vines のピノ・ノワール 2022
BLISS、Beau Michelle 2023 の橙色のラベルのボトル
BLISS、Beau Michelle 2023

信州のものだけで7杯を組むという発想はわかる。サイダー、ワイン、ジン、日本酒と種類も振ってある。ただ、どれも皿の側に寄ってこない。グラスと皿が別々に進んでいく感じで、合わせた意味が最後まで見えなかった。

献立に挟まれた一枚。ローカルガストロノミーの説明とヘッドシェフの署名
献立に挟まれた一枚。ヘッドシェフの署名が入る

献立には、千曲川・信濃川の流域と、その川が注ぐ日本海のものだけを使うと書いてある。素材の集め方は面白いし、実際に野菜も鹿も佐久鯉も良かった。それが一皿の中でどう効いているかが、この晩には見えなかった。

行くなら野菜の季節。地野菜のためだけなら惜しくない。次はペアリングを頼まず、酒は自分で選んでみたい。