2月の昼、金沢・片町の鮨 いくたへ。つまみが5品、握りが13貫、間に蟹の手巻き、締めにトロタクの細巻きで20品。日本酒はグラスで5杯。

コース

01

目鯛

食材目鯛

たれを敷いた輪花の染付鉢に、皮を炙った目鯛の切り身。穂紫蘇の花とわさびを添えて

2週間寝かせて皮だけ軽く炙った目鯛の厚めの一切れ、たれ、穂紫蘇の花とわさび。

2週間置いたぶん、しっかり脂がある。

02

あん肝と奈良漬の最中

梅形の最中にあん肝のペーストを詰め、刻んだ奈良漬を乗せた一口。染付の小皿で

練って最中に詰めたあん肝、刻んだ奈良漬。

あん肝と奈良漬が意外に合う。あん肝がすっきり系のペーストだからかもしれない。最中の味も合う。

03

メジマグロ 柚子

色絵の鉢に、メジマグロの赤身と脂の乗った身を重ね、柚子の皮とわさびを乗せて

1週間寝かせたメジマグロの赤身と脂の乗ったところを一切れずつ、たれ、柚子、わさび。

部位によって変わる。脂のあるところには柚子がよく合うし、赤身は赤身で旨みが出ている。

04

毛蟹の茶碗蒸し

食材毛蟹卵

色絵の六角の器に入った茶碗蒸し。上にそら豆を一粒

毛蟹の茶碗蒸し、そら豆を一粒。

上から蟹は見えないが、掬うと中に身も入っている。蒸した卵に蟹の出汁が回っている。

05

愛知の平貝

食材平貝海苔

産地平貝愛知

手渡された海苔巻き。奥に焼き目の付いた大きな平貝の貝柱が見える

海苔で巻いた愛知の平貝の大ぶりの貝柱、手渡し。

でかい。海苔も貝もうまい。

06

太刀魚の塩焼き

染付の皿に、皮を焼いた太刀魚の握り。大根おろしと輪切りの酢橘を添えて

皮を焼いて塩焼きにした太刀魚、大根おろしと輪切りの酢橘。

焼いた皮の香ばしさに、大根おろしと酢橘の酸が付く。

07

ヒラメ

食材ヒラメ

染付の皿に、淡い白身のヒラメの握り

ヒラメを一貫。

うまい。締め感もあって、シャリと合う。

08

イカ

食材イカ

細かく包丁を入れたイカの握り。緑の刻みが混ぜ込んである

細かく包丁を入れたイカ。

細かい切り目の分だけ甘みが出る。

09

サワラ

食材鰆

銀の皮を残したサワラの握り。身に細かく包丁が入っている

皮を残して身に細かく包丁を入れたサワラ。

淡い身に脂が回っていて、後口は軽い。

10

バイ貝

食材バイ貝

染付の皿に、黒い先端を残して開いたバイ貝の握り

先を残して開いたバイ貝の身を一貫。

噛むほどに貝の香りが出てくる。

11

漬け

食材鮪

染付の皿に、深い赤に漬かった鮪赤身の握り

漬けにした赤身を一貫。

漬けの醤油が赤身の酸と旨みを引き立てる。

12

コハダ

食材コハダ

染付の皿に、銀色の皮に黒い点が並ぶコハダの握り

コハダ。

締めた酸が、漬けの後口を流す。

13

中トロ

食材鮪

染付の皿に、白い筋の入ったピンクの中トロの握り

中トロを一貫。

筋の間に入った脂が、噛むとシャリの温度でほどける。

14

鬼エビ

食材鬼エビ

染付の皿に、透き通った大きな海老の身を乗せた鬼エビの握り

棘の立った頭のまま先に見せてから剥いた鬼エビの身を一貫。

大きいぶん身に厚みがあって、噛むと甘みが後から来る。

板の上に置かれた生の海老一尾。棘のある頭と長いひげ
握りの前に見せてもらった鬼エビ
15

蛤

食材蛤柚子

織部縁の角皿に、ツメを塗った蛤の握り。柚子の皮を散らして

ツメを塗った蛤、柚子の皮。

ツメの甘さの上に、柚子の香りが立つ。

16

蟹の手巻き

食材蟹海苔

手渡された手巻き。海苔の中にほぐした蟹の身とシャリ

ほぐした蟹の身をシャリと一緒に海苔で巻いた手巻き、手渡し。

ほぐした身の甘さと海苔の香りが混ざり合う。

17

ガスエビ 赤と白

染付の皿に、数尾を重ねたガスエビの握り

赤いのと白いの、2種類を先に見せてから剥いて重ねたガスエビの身を一貫。

ぷりぷりで、甘みもある。

板の上に並んだ生のガスエビ。赤いものと灰白色のもの
赤と白、2種類のガスエビ
18

甘海老

食材甘海老

染付の皿に、二尾を重ねた甘海老の握り

二尾を重ねた甘海老を一貫。

前のガスエビと同じくらいうまい。

19

穴子

染付の皿に、焼いた穴子の握り。塩と柚子の皮を散らして

焼いた穴子、塩と柚子の皮だけ。

塩と柚子だけで、身の甘さがそのまま出る。

20

トロタクの細巻き

染付の皿に、トロと沢庵を巻いた細巻きが6切れ

トロタクの細巻きを6切れ。

トロタクは脂もあって良い。

まとめ

金沢・片町の鮨 いくたで2月の昼。つまみが5品、そこから握りが続いて、最後はトロタクの細巻きで20品。

印象に残っているのは海老が三つ並んだところだった。鬼エビ、ガスエビ、甘海老。鬼エビは棘の立った頭のまま、ガスエビは赤いのと白いのを板に並べて、どちらも先に見せてもらってから握りになる。ガスエビはぷりぷりで甘みもあって、次の甘海老も同じくらいうまい。同じ海老が形を変えて出るのではなく、別の海老が三種続けて出てくる。

寝かせたものが二つ。目鯛が2週間、メジマグロが1週間。目鯛は皮だけ炙って脂を立たせ、メジマグロは赤身と脂の乗ったところを一切れずつ、部位を変えて出してくる。あん肝は練って最中に詰め、刻んだ奈良漬を添えて、これが意外に合う。

貝も三つ入っている。愛知の平貝は海苔で巻いて手渡し、バイ貝は黒い先を残して、蛤はツメと柚子で。

日本酒はグラスで5杯。能登の初梅で始まって、富山・滑川の千代鶴、秋田の「ど」、珠洲の宗玄、締めが三重の而今。能登の蔵が2つ入る。

次は暖かくなってから、貝を目当てに来たい。