コース
野草のブーケ しば栗のクレープ 七面鳥のレバーとオニグルミの味噌
円錐に巻いて青い葉で縛ったしば栗のクレープ、七面鳥のレバーとオニグルミの味噌ペースト、野草10種と花。
野草は綺麗で、親近感がある。レバーの味噌ペーストの塩気が、野草の香りと一緒に来る。
アオリイカ 自然薯 クレソン 梅と塩麹
さっと炙ったアオリイカ、拍子木に切った自然薯、クレソンのピューレ、フェンネルと長ネギの細切り、ナスタチウムの葉、梅と塩麹。
梅はかなりまろやかで、酸は強くない。あくまで野草がメインという感じで、優しい。
いとこ汁 天然きのこ 能登の小豆 七面鳥のコンソメ
しもこし、すみぞめしめじ、しゃかしめじ、むらさきしめじ、ひらたけ、はたけしめじ、ほうきたけ、あかまつみみ、こうたけ、さまつ、きくらげ、ごっさかぶり、あかやまどりだけの13種、能登の小豆のいとこ汁に七面鳥のコンソメを合わせたもの、がんもどきと自然薯。
小豆と七面鳥の出汁が、きのこの香りをまとめて受け止める。
沢野ごぼうの七日炊き 白菜 味噌 白山の熊
七日かけて炊いて輪切りにし、白菜で巻いた沢野ごぼう、味噌のソース、ほぐして揚げた白山の熊、たねつけばな。
繊維がほどけるほど柔らかく、味噌の塩気が芯まで入っている。
畑 秋の野菜ときのこ 新米とカボチャのコンフィ
塩だけの秋の野菜、ピクルス、新米とバター、カボチャのコンフィ、きのこ。
塩だけの野菜とピクルスの酸を、新米とカボチャの甘みが受け止める。
12月は冬の野菜、5月は輪島の夏トマトとブラータだった。
クエ 大根 いしり 鶯菜
皮だけ炭火に当てた七尾の定置網のクエ、丸く抜いて味噌をのせた大根、山人参と鶯菜、いしりを効かせた純米酒と純米酢のソース。
身はほどけるほど柔らかく、いしりのソースで塩気と出汁が一度に来る。
七面鳥の炭火 砂肝と心臓 サルシッチャのいももち 氷見の山葡萄のソース
炭火の七面鳥のモモ、砂肝、ふりそで、ハツ、サルシッチャを包んだいももち、氷見の山葡萄のソース、クレソン。
モモは中心が薄紅のままで、炭の香りだけが加わる。山葡萄の酸が脂を引き締める。
天然きのこのごはん
土鍋で炊いた天然きのこのごはん。
きのこの出汁が米に回っていて、噛むほどに香りが出る。
すいぜん 柿のソース 虎杖のジャム キウイ
柿のソースをかけた天草のすいぜん、虎杖のジャム、キウイの輪切り。
すいぜんそのものは味を持たないので、柿の甘みと虎杖の酸がそのまま出る。
黒無花果 いちじくの葉のアイス 白胡麻のソース
ソテーとフレッシュと乾燥の押水の黒無花果、いちじくの葉のアイス、白胡麻のソース、メレンゲと花。
ソテーした無花果の甘みと、葉のアイスの青い香りが混ざり合う。
小菓子 フィナンシェ 秋のゼリー 野草茶の寒天 ブラウンチーズ
朴葉にフィナンシェ、秋のゼリー、野草茶の寒天、ブラウンチーズ。
野草茶の寒天だけが、最後に青い香りを残す。
まとめ
七尾中島のヴィラ デラ パーチェで10月の夜。しば栗のクレープに野草を巻いたブーケから始まって、アオリイカと自然薯、いとこ汁、沢野ごぼうの七日炊き、「畑」、七尾湾のクエ、七面鳥の炭火、きのこのごはん。すいぜんと押水の黒無花果で終わる。
最初に黒い大皿が出てきて、きのこの名前が13並ぶ。しもこし、すみぞめしめじ、しゃかしめじ、あかやまどりだけ。それが汁に入り、ごはんに入り、「畑」にも混ざる。10月の能登の山で採れたものが、そのまま何皿にも出てくる。
野草のほうも最初から最後まで続いている。ブーケの10種、アオリイカのクレソン、沢野ごぼうのたねつけばな、最後は虎杖のジャムと野草茶の寒天。5月に来たときと同じで、甘いところにまで草が入る。
12月に来たときは合わせたのが全部茶だったのが、この夜はシャンパーニュから始まって、エトナ、ラディコン、新潟のいっかく、ヴァルテッリーナ、バルバレスコ、ジュラのトゥルソー。最後の一杯だけ能登の酒で、谷泉と手取川が一緒に仕込んだ一本だった。能登のものを外の酒で受け止めて、甘いところで能登に戻る。
行くならきのこが出ているうち。次はクエと大根が冬のものに替わるころに。